上腕骨外顆骨折
 
症状と経過

 2-3歳児が転倒して起こる骨折.痛みのため患児は腕を動かさなくなる.肘の外側に腫脹と圧
痛を認める.

病態

 子どもの骨には大きい軟骨部分が残っている.上腕骨下端も外側の一部に骨端核という骨の中
心が現れた状態で,大部分は軟骨である.軟骨部分を含む骨折片は上腕骨小頭と上腕骨滑車の一
部含む大きさであるが,X 線像では骨端核と骨幹端の一部しか写らないので(図8-20a),骨片の
大きさや転位の程度を想像しにくい.上腕骨外側上顆に付着している手根伸筋,指伸筋や肘筋に
引っ張られて骨片は大きく回転される(図8-20b).骨片の関節面が上腕骨側の骨折面に向き合
い,骨片の骨折面が外側の軟部組織に向き合う状態となる(図8-21b).


 8-20
 8-21


治療

・骨片が転位して,関節面に段違いがあるので,この骨折は手術して骨片を整復し,鋼線による
 内固定が必要である.整復固定後は3-4週のギプス固定を行う.正しく整復されれば,とくに
 障害を残さない.

・整復されないと,関節面に段違いを残し,肘の内側が出っ張り,前腕が親指側に曲がる外反変
 形を残す.後に尺骨神経麻痺を起こすこともある.



   

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