離断性骨軟骨炎、関節遊離体
 
症状と経過

 10-16歳の少年,とくに野球の投手に多い.投球時あるいは投球後に肘の痛みを訴える.前腕
へ放散する痛み,腕のだるさ,引っかかり感を訴え,関節の動きが制限される.関節遊離体が関
節面に挟まって激痛とともに,腕を動かせなくなることもある(ロッキング,嵌頓症状).

病態

 上腕骨内側上顆炎の図8-7において説明したとおり,投球動作で肘の外側では,橈骨頭が上腕骨頭
に衝突する.その繰り返しの結果,上腕骨頭の軟骨と軟骨下骨に無腐性壊死を起こす.

 上腕骨頭の下端をよく見るためには肘関節45°屈曲位での前後像撮影が必要である.屈曲位X
線像では直径1cm ほどの骨透亮像を呈する(図8-18a).次に壊死部と正常部が分離して骨硬化
を伴った分界線()が現れる(図8-18b).さらに壊死部が遊離して関節遊離体(関節ねずみ)とな
る(図8-18c).

8-18


治療

・予防が重要である.小学生では投球数を週に200球以下にすることが勧められている.透亮期
 の症例では投球動作の休止によって壊死部の修復が期待できるとされている.

・分離期にはドリリングや骨釘移植などを行うこともある.遊離期以後で痛みが続き,嵌頓症状
 があれば遊離体摘出術を行う.


   

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