肘の関節リウマチ
  
8-14

症状と経過

 肘関節は関節リウマチ病変が早期から好発す
る部位である.肘が痛くて力が入らなくなり,
立ち上がるときに手をつけない.シャツの上の
ボタンをかけられず,進行すれば口に手が届か
なくなる.前腕の回外が制限される傾向が強い
ので,茶碗を持てなくなる.袖をまくり上げて
両側同時に触診すると腫脹や熱感も触知しやす
い(図8-14).

 多量の滲出液が貯留することがあって,腫脹
がわかりやすい.ときに強直になる例もある.
肘頭部にリウマチ結節を認めることもある.


病態(図8−15、16)

》初期
 滑膜の炎症で始まり,関節端の輪郭は正常である.

》進行期
 関節端の軟骨破壊が起こり,輪郭不整となり,関節裂隙が少し狭くなる.近位橈尺関節にも病
 変が進む.

》末期
 関節端の骨破壊が進み,関節裂隙が消失する.関節がぶらぶらの状態になる破壊型と関節端が
 癒着して強直になる型がある.近位橈尺関節が強直になると,手の返しがまったくできなくなる.


8-15
 8-16


治療

・抗リウマチ薬による全身療法が基本となる.

・痛みが強い時期には副子固定によって安静を
 保つ.

・前腕の回外が制限される傾向が強いので,回
 内位を避けるよう日常動作器具を工夫する.

・末期例で日常動作に障害が著しい場合は人工
 肘関節も考慮される.



   

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