肘内障
 
症状と経過

 2-4歳の子どもが腕を引っ張られたとき肘痛を訴え,腕を動かさなくなってしまうことがある.
親と手をつないで歩いていた子どもがつまずきそうになり,親が子どもの手を引き上げよう
としたときなど,子どもの手が受動的に引っ張られて起こることが多い.患肢をだらりとぶら下
げた状態(図8-10)で受診し,肘の屈曲と前腕の回外ができない.

8-10  8-11
 8-12



病態


 輪状靱帯は橈骨頭を包んでいるが(図8-11),
橈骨頭が輪状靱帯から外れそうになる状態と考
えられている(図8-12).もともと子どもは関節
が軟らかいが,とくに靱帯が緩んでいる体質,
すなわち全身的な関節弛緩傾向の子どもに多い
印象がある.





8-13
治療


・自然に整復されることもあるが,徒手整復を
 必要とすることが多い.麻酔は不要である.
 患肢を軽く引っ張りながら,前腕をゆっくり
 回外するだけで整復されることが多い(図8-13).

・この操作で整復されない場合は,肘を徐々に
 屈曲させながら,橈骨頭を押し込む.整復時
 にコクッという整復感がある.整復後は回
 内・回外が自由となり,患児は腕を動かし始める.


   

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