石灰性肩峰下滑液包炎、石灰性腱板炎、
                  上腕二頭筋長頭腱断裂
 
石灰性肩峰下滑液包炎、石灰性腱板炎

》症状と経過
 とくに誘因なく急性に発症し,夜も眠れないほどの肩の痛みを訴える.肩はまったく動かせな
 くなり,腫れや発赤・熱感も伴う(図7-21a).中年女性に多い傾向がある.
 X 線像では大結節の上の部位に石灰化陰影を認める.骨陰影には骨稜の網目構造がみられる
 が,石灰化陰影には網目構造がみられない(図7-21b).

》病態
 肩腱板内に石灰(リン酸カルシウム結晶)が沈着するのが初期病変で,この結晶が肩峰下滑液包
 に破れたときに急激な炎症を起こす.痛風発作は尿酸結晶による急性炎症であるが,本症も類似
 の結晶誘発性滑液包炎である.
 リン酸カルシウム結晶は白色,泥状の外観を呈する.

7-22
7-23


》治療
 2-3週で自然に軽快することが多いが,発症
 後数日間の激痛例に対しては石灰巣の穿刺・吸
 引を行い,副腎皮質ステロイド薬注入を行う.

上腕二頭筋長頭腱断裂

 上腕二頭筋長頭腱が結節間溝の中で摩擦さ
れ,自然断裂を起こすことがある.上腕の力こ
ぶが一見むしろ明瞭となり,遠位にずれる.中
高年者に多い.肘屈曲力はあまり落ちず,日常
動作の障害が少ないので,放置されることが多
い(図7-23).


   

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