| 上腕骨近位端骨折 | |||
| 【症状と経過】 高齢者が転倒して肩を動かせなくなったら,この骨折の可能性が高い.とくに脳卒中片麻痺患 者では麻痺側の骨折が多い.受傷直後から痛みが強く,患部に腫れがみられ,患肢を使えなくな る.2-3日後には肩から胸部や上腕に広がる皮下出血がみられる. 【病態】 大結節の亀裂骨折から上腕骨外科頚部を中心として4部分に粉砕され大きく転位する骨折ま で,程度はさまざまである(図7-6). 【治療】 ・転位が軽度な場合は三角巾や下垂ギプス(hanging cast)で固定する(図7-7).全身状態が手術 に耐えられない高齢者には,三角巾固定を行わざるを得ない場合もある.振り子運動による拘 縮防止が重要である(図7-8). ・上腕骨の下端からエンダーピンなどを上腕骨頭まで刺入して内固定を行う.もともと上腕骨頭 は小さいので金属ピンを刺入できる部分が限られている故に,4部分に粉砕された骨折では人 工骨頭置換術の適応となる.
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