| 脊髄硬膜外血腫、脊髄卒中、前脊髄動脈閉塞症候群 | |||
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脊髄は脳と同じ中枢神経で硬膜,くも膜に被われており,各層ごとの出血や血管閉塞が起こる. 頻度は低いが,急激発症の脊髄麻痺に対してはMR 画像検査を行うことが重要である.MR画像 の普及によって脊髄の血行障害と診断される症例が増加している. 【脊髄硬膜外血腫】 脊髄硬膜外血腫(図5-18)は外傷とくに脊椎の手術後,周辺の注射や腫瘍などに続発するが,原 因不明の特発性出血もある.血腫が確認されたら早急に手術して,除去する. 【脊髄卒中】 脊髄実質内出血(図5-19),くも膜下出血,硬膜下出血を総称して脊髄卒中という.外傷に起因 するものが多いが,特発性のものとしては脊髄動静脈奇形,動脈瘤,血管腫などが原因とされ る.突発する背部痛と障害レベル以下の感覚消失,弛緩性対麻痺ないし四肢麻痺,膀胱直腸障害 など重篤な臨床症状を呈する.強い自律神経障害をきたし,ショック状態となることもある.髄 液は血性ないしキサントクロミー(黄色)を呈する.血腫除去術の対象となる場合もあるが,脊髄 内出血は対症療法に限定される. 【前脊髄動脈閉塞症候群】 前脊髄動脈閉塞症候群(図5-20)は脊髄の主要血管の閉塞をきたす疾患で,突然胸や背中の痛み を訴え,脊髄麻痺が急速に出現する.動脈硬化,血栓症,膠原病,解離性動脈瘤などの血管病変 を持っている人に発生しやすい.脂肪塞栓症や潜水病に合併する.椎間板ヘルニア,脊椎腫瘍, 後縦靱帯骨化症などの脊髄圧迫の結果として起こることもある.また原因がわからない例もある. 急性期には副腎皮質ステロイド薬大量療法を試みる.呼吸・尿路管理,褥瘡予防など脊髄損 傷に準じたリハビリテーションを行う.
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