肩甲骨高位症(シュプレンゲル変形)、
                クリッペル・フェイユ症候群
 
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肩甲骨高位症(シュプレンゲル変形)

 片側の肩甲骨が後頭部の近くの高い位置に
なっている変形で,頚部から肩にかけての輪郭
が非対称となる.肩甲骨自体が小さく,前方に
弯曲し,脊柱に近接している.肩甲骨と頚椎と
の間に異常な結合[肩甲脊椎骨(omovertebral
bone),あるいは線維状索状物]が残っている.
肩関節の動きが制限される(図3-16).
 肩甲骨は胎生3カ月で頚椎上部から下降する
が,下降せずに留まった先天異常である.男児
に多く,一側性で左側に多い.側弯症,肋骨の
癒合,大胸筋欠損などさまざまな先天奇形を合
併する.

》治療
見かけ上気にならない軽症例では治療の必要はないが,重症例では手術が必要である.肩甲脊
椎骨の摘出,肩甲骨周囲筋の解離・移行,鋼線による引き下げなどが行われる.

クリッペル・フェイユ症候群

 先天性頚椎癒合症で短い頚,毛髪の生え際(うなじ)の線が低く,頚部可動域の制限などを主徴
とする先天奇形である.癒合椎の高さにより3型に分類されている.

 T型:頚椎から上位胸椎にかけての広範な癒合.
 U型:頚椎の1-2椎間の癒合(図3-17a).
 V型:頚椎癒合のほかに下部胸椎や腰椎の癒合を合併.

 もっとも多いのはU型で第2-3頚椎の癒合例は常染色体優性遺伝,第5-6頚椎癒合例は常染色
体劣性遺伝と考えられている.シュプレンゲル変形,棘突起癒合,半椎,脊柱側弯,心奇形,腎
奇形などを合併することがある.U型では無症状のことが多く,若い時期には愁訴がない.癒合
椎の上下では代償的により多くの運動を強制されるので,早期に加齢変化が出現し,頚椎症とし
ての症状を訴える(図3-17b).

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