脊柱側弯症
 

症状と経過

 思春期の女性に好発する.着衣の上からみてもわかりにくいので,脱衣した子どもの背中を,
次の4点についてチェックする必要がある(図3-5).@肩の高さに左右差はないか? A片側の
肩甲骨の内縁が突出していないか? B前屈したときに片側の肋骨が隆起していないか? Cウ
エストの線が左右対称であるか?
 これらのチェックは学校検診でも行われることになっているが,多数の思春期女子を裸にして
チェックすることは困難な状況になってきている.親の責任でチェックすることが重要である.

病態

 思春期に発症する側弯症は,85%が女子であり,右凸の胸椎側弯が多い.この原因がわかって
いないので,特発性側弯症に分類されている.X 線像では下位胸椎が右側に突出し,その上下
で左凸の代償性側弯となっている.椎体が右向きに捻れているが,これに伴って肋骨の向きも変
わるので,肋骨が後方に突出する.特発性側弯症は骨の発育完了までは進行し,以後は進行は停
止する(図3-6).
 まれではあるが先天性側弯症や幼時期に発症する若年性側弯症もあり,進行が早い(図3-7).
若い人の椎間板ヘルニアなどで疼痛を回避するための筋収縮反射が起こり,側弯姿勢をとること
がある.高齢者では変形性腰椎症による腰椎側弯症もみられる.


 3-5 3-6  3-7 


治療


 特発性側弯症と診断されたら,定期的に診察を受けて側弯の進行状態のチェックを受ける.軽
度から中等度の例では自然経過で,衣服によって目立たない程度に終わることも多い.側弯の程
度が強く,進行性の例では装具を着用する.衣服の上からでも目立つ変形があれば,成長終了後
に手術的に変形を矯正して脊椎を固定する.


  

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