転移性脊椎腫瘍、馬尾腫瘍
 
 

転移性脊椎腫瘍

 頑固な腰痛が持続的に進行する場合には腰椎にがんの転移が起こっている可能性を考える.
夜間痛があり,起き上がりが困難となり,さらに下肢への放散痛や麻痺をきたす.体重減少など全
身所見の悪化が潜行する.X 線像では椎体の骨破壊,とくに椎弓根部の楕円形輪郭が破断され
る所見に注目する(図 2-23,24).多椎体に転移することもまれにあるが,椎間板を挟んで 2椎体
におよぶ転移はない.前立腺がんの転移では,骨の異常硬化像を呈する.疑わしい例には MR 画
像検査を行う.画像所見でがん転移と診断されたら,関連診療科と共同で原発巣の検索を行い,
治療計画を立てる.除痛と延命目的のために,転移巣の切除や脊椎固定術を行うこともある.

2-23 2-24


馬尾腫瘍


 激しい腰痛と下肢放散痛,夜間痛を訴える.症状が常に進行性で,放置すれば馬尾を圧迫して
両下肢の知覚・運動障害を起し,さらに排尿障害をきたす.初期には椎間板ヘルニアと紛らわし
い.椎間板ヘルニアに対する通常の治療が効かず,症状が進行する場合には MR 画像検査を行
う(図 2-25,26).神経鞘腫では完全切除が可能なことが多い.


2-25 2-26

 

  

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