| 終糸緊張症候群、脊髄係留症候群 | ||
【症状と経過】 下肢や膝が痛いといって受診した子どもによくみら れる症状として,下記を確かめる. @夜に痛いというが,翌日はけろっとして遊んでいる. Aしょっちゅう体を動かし,落ち着きがないようにみえる. B夜尿が治りにくい. このような症状がある場合に,X 線像で潜在性二 分脊椎を認めることが多い.第5腰椎や仙椎の棘突起 がみられず,椎弓が二分している(図2-32). 【病態】
脊髄は成長に伴って尾側から頭側に上がって,第2腰椎下縁に達する.脊髄下端(円錐)の先端 についているひも(終糸)は尾骨につながっている(図2-33a).この終糸が太くなって緊張してい る場合に上記の症状を呈する.緊張した終糸によって円錐が引っ張られて,神経の刺激症状を起 こす.円錐には下肢への神経のほかに,膀胱にいく神経があるので,夜尿とも関係する.同じ姿 勢を続けていると,円錐の限定された部位にストレスがかかるので,同じ姿勢でおとなしく座っ ていることができない(図2-33b). 成長痛などといわれていた例の多くはこの病態と考えられる. 【治療】 夜尿やちょろちょろと落ち着きのないのは,身体の構造から起きていることを理解する.叱り つけずに容認して,様子をみる.学校体育やクラブ活動などで,背部から前屈を強制するような 柔軟体操を行わせない.成長終了後に症状は軽快することが多いが,身体が硬いという傾向が残 ることもある. |
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