腰部脊柱管狭窄症
 
 
 2-10
症状と経過

 60歳を過ぎると,長く立っていたり歩いたり
すると,腰が痛くなり,足のしびれや下肢の痛み
が出ることが多い.腰掛けたり,しゃがんで休む
と,しびれや痛みが軽くなってまた少し歩ける.
しかしまたしばらく歩くと,再びしびれや痛みが
現れる.これを間欠性跛行という(図2-10).
症状が両足に徐々に起こることが多いのが,椎
間板ヘルニアと異なる特色である.腰部脊柱管狭
窄症という難しい病名が付けられているが,坐骨
神経痛と考えてよい.


病態

 前方からは老化変性した椎間板が後方へ膨隆(図 2-11の )し,後方からは椎間関節の節くれ立
ち(図 2-12の )により,神経の入っている背骨の管(脊柱管)が狭くなって,神経が圧迫される
(図 2-11,12).後屈位では神経への圧迫が強く,前屈位では軽くなる(図 2-13).故に,“高年者が
無理に腰を伸ばして,姿勢をよく”というのは正しくない.


2-11 2-12 


治療
 2-13


@痛みやしびれを感じたら,すぐ腰掛けて休
 む.いつも歩く範囲に腰掛けられる箱などを
 置いておく.シルバーカーを使う.
A高年者は“今日中にここまで”という仕事の
 切れ目を決める傾向があるが,自分の体調に
 合わせて仕事を決める.
B無理に腰を伸ばすと神経の出口が狭くなっ
 て,痛みが強くなる.腰は曲がっていても痛
 くないほうがよい.
C腰痛緩和体操を行う.
D消炎鎮痛薬を用いる.
E激しい症状が続く場合には手術を行う.


  

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