足関節捻挫、靱帯損傷

 
症状と経過

  “足をくじいた,足をひねった”という外傷は非常に多い.つま先が何かに引っかかって,外くるぶしが
 地面に付く方向,すなわち足裏が反対側に向くようにねじられることがもっとも多く,内反損傷という.
 足関節の外側・前方の靱帯や関節包が引き延ばされ,外力が激しければ靱帯の断裂を起こす.
 足関節が腫れ,外くるぶしの前外側に運動時痛と圧痛を認める.明らかな靱帯断裂では足関節の
 不安定性を生じ,歩行困難となる.

病態


  足関節の可動域は背屈と底屈に限定されているが,多数の関節の組み合わせからなる足部は複
 合された運動ができる.つまずいたときには足関節の底屈,足部の内がえしと内転が強制される
 場合が多い.この時に足関節の外側に張っている前距腓靱帯と前脛腓靱帯が引き伸ばされて断裂
 する(図14-1a).さらに内がえしの外力が強ければ踵腓靱帯が断裂する(図14-1b).不安定性の
 程度を確かめる目的で,局所麻酔下にストレスX 線撮影を行うと,距骨の異常な傾きと前方引き出しの
 程度が確認できる.

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治療


 ・初期には局所の冷却と圧迫包帯を行い,患肢を挙上位とする.

 ・軽症例には下腿から中足部までテーピング固定、包帯固定を行う.

 ・重症例には約3〜6週間のギプス固定が必要である.ギプス除去直後には関節拘縮が残っていて
  一見安定したように思われるが,凸凹道の歩行,正座,スポーツへの復帰は慎重を要する.

 ・再び捻挫を繰り返すと,靱帯が緩んで習慣性足関節亜脱臼となる.ギプス除去後も不安定性の
  強い例や習慣性となった例には,患者さんの活動性も考慮にいれて,靱帯再建術が行われる.



   

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