腓骨神経麻痺

 
 13-1

症状と経過

  正座を続けていると足がしびれてくるが,腓
 骨神経麻痺が起こり始めている徴候である.さ
 らに足関節や足趾の背屈ができなくなり,足背
 の感覚も鈍くなる.


病態

  腓骨神経は腓骨の上端すなわち腓骨頭のすぐ
 下を通って後方から前方に出てくる(図13-1).
 神経が骨と接しており,表面を覆う軟部組織が
 ほとんどないので,非常に圧迫されやすい.外
 傷や手術中あるいは術後に下肢が外旋位のまま
 寝かされていると容易に発症する.とくに高齢
 者では皮下脂肪が少なくなっているのでより起
 こりやすい.下腿にギプスや装具を装着されて
 いる患者では,これらがずれてギプスや装具の
 上端が腓骨神経を圧迫する.報告されていない
 例もあり,頻度は高い(図13-2).


13-2

治療

  圧迫麻痺では神経軸索損傷を伴わない,一過性伝導障害のことが多い.自然経過で治癒する
 が,圧迫された時間が長いと,回復に要する期間も長い.足関節が背屈できないと歩行時につま
 先が引っかかってしまうので,装具が必要となる.


   

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