膝蓋大腿関節障害、膝蓋骨亜脱臼、滑膜ひだ障害

 
膝蓋大腿関節障害、膝前部痛

  膝蓋骨軟化症,滑膜ひだ障害,膝蓋骨亜脱臼など膝蓋骨と大腿骨との関節障害の総称である.
 米国では膝前部痛(anterior knee pain)という言葉も使われているが,はっきりした病態診断がつか
 ない膝痛を意味している.とくに階段の昇降やしゃがみ込みに痛みがあり,膝くずれ(giving way)を
 伴うことがある.

膝蓋骨亜脱臼、膝蓋骨不安定症脱臼、習慣性膝蓋骨脱臼


  膝蓋骨が外れそうな不安感を訴える例,亜脱臼例,完全に脱臼する例などに分類されるが,
 「膝蓋骨不安定症」と総称される.10歳台に多い.膝関節を曲げていくと,膝蓋骨は大腿骨の前
 方関節面を滑り落ちていくが,このとき膝蓋骨が外方に偏位する傾向がある.この傾向は全身の
 関節が軟らかい体質(全身関節弛緩),外反膝,大腿骨外側顆の形成不全などで強く現れる.特別
 な外傷が加わらなくても,容易に脱臼を繰り返す例もあり,「習慣性膝蓋骨脱臼」という(図12-14)
 膝蓋骨軸写X 線像によって,大腿骨外側顆前方の形成不全と膝蓋骨の外側偏位を確認する
 (図12-13).

≫治療

  テーピングやサポーターで脱臼を防止する.繰り返し脱臼の頻度が高い例には,その病態に
 応じた手術が行われる.

12-13 12-14 
12-15


滑膜ひだ障害(タナ障害)

   膝関節滑膜には隔壁がある.この隔壁は薄く
  て障害とならないのが普通であるが,残存して
  肥厚し,障害となることがある.膝蓋内側滑膜
  ひだが肥厚して,膝蓋骨と大腿骨内側顆との間
  に挟まる例が多い(図12-15).痛みや引っかか
  り感を訴える.
  保存療法で軽快しない場合は,関節鏡下に切除する.


 

   

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