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【症状と経過】
膝関節は関節リウマチ病変の好発部位である.両膝に痛みを感じ,腫れがあれば本症を疑う.
20〜50歳の女性に多いとされてきたが,最近は高齢発症例もみられるようになった.手関節や指
の痛みと腫れと,朝のこわばりを伴うことが多い.手関節にも障害があると,手をつくことがで
きないので立ち上がりが困難となる.膝蓋骨の上部の腫れと,大腿四頭筋の萎縮を直視下に確か
め,触診して局所熱感を確認する.膝関節の屈伸が制限され,進行すれば屈曲拘縮となる.
【病態】
初期には骨軟骨の病変がみられないが,骨萎縮と滑膜炎症による膝関節周辺の軟部組織の腫れ
に注目する(図12-9a).中期・進行期には関節裂隙が狭くなり,辺縁びらん像や骨破壊がみられ
る(図12-9b).末期には関節裂隙が消失することが多いが,さらに骨破壊が進むとギャップが開
いてぶらぶらな関節になることもある(図12-9c).
中年以後では変形性膝関節症との鑑別が問題となる.@膝関節症では内側関節裂隙が狭くなる
ことが多いが,関節リウマチでは内外両側の関節裂隙が狭くなる.A膝関節症では朝のこわば
り,手関節・手指の腫れ,赤沈値の亢進がない.B関節リウマチで貯まった関節液は濁っている
が,膝関節症では透明で,粘稠である.
【治療】
@抗リウマチ薬や抗炎症薬による全身管理を行う.杖や歩行補助具により負担を軽減する.
A痛みと腫れが激しいときは副腎皮質ステロイド薬の関節内注入が有効であるが,漫然と繰り返し
てはならない.
B骨破壊が軽い時期には,増殖した滑膜を取り除く滑膜切除術も行われる.
C末期例には生活背景や本人の希望により人工膝関節手術を行う.
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