デュピュイトラン拘縮、ボタン穴変形、内軟骨腫
 
 10-21
 10-22
 
10-23

デュピュイトラン拘縮
 
 手掌の腱膜が肥厚収縮して,環指と小指
が伸ばせなくなる病気である(図10-21).
 男性に多く,遺伝的素因が関係している.
洗顔や手袋をはめるのに不自由を訴えるが,
痛みはない.手掌に硬い索条物を触れる.
徐々に進行する.保存療法は無効である.
 
 日常動作の障害が強い例には腱膜切開
や腱膜切除術を行う.


ボタン穴変形

外傷や関節リウマチによって指の伸展機
構が障害されて起こる変形である(図10-22).
近位指節間関節が屈曲位となり,遠位
指節間関節が過伸展位となる.近位指節
間関節の背側中央部を通っている中央索は
両側方にある側索をつなぎ止める役目をし
ている.中央索が損傷されると側索が掌側
に逸脱して,近位指節間関節がボタン穴か
ら突出した状態となる.

 新鮮例では近位指節間関節を伸展位で装
具固定する.陳旧例では腱形成術を行う.


内軟骨腫

 手指の基節骨と中手骨によく発生する良
性腫瘍である.約半数は10-20歳台とされ
ているが,どの年代にもみられる.無症状
で経過し,ちょっとした外傷を契機に骨折
を起こして,痛みを訴えて受診する例が多
い.X 線像では骨幹端部から骨幹部にか
けて境界鮮明な骨透明巣がみられ,内部に
点状の石灰化像を認める(図10-23).薄く
なった皮質骨が膨隆し,かすかな骨折線を
認める.

 良性腫瘍ではあるが,再骨折と軟骨肉腫
への悪性化の可能性を考慮して,腫瘍内切
除と骨移植を行う.





   

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