反射性交感神経性ジストロフィー(RSD)、
                     ズデック骨萎縮
 
症状と経過(図10-19)

 手関節や手の外傷に引き続いて手指の強い痛みと腫脹が起こり,拘縮を残す.橈骨遠位端骨折に
続発することがもっとも多い.しかし肩から指までどのレベルの骨折や靱帯損傷にも続発する.

 本症の4大徴候として,@焼け付くような自発痛と運動痛,A手全体に及ぶ腫脹,Bすべての
関節の運動制限,C発赤,チアノーゼ,さらに蒼白と進む皮膚の変色が挙げられる.発赤がある
にもかかわらず,触ると冷たいことがあり,汗っぽく濡れている.症状は難治性で,患者さんは
もちろん医療担当者も難渋する.

病態


 交感神経の反射異常により,末梢血流と末梢神経の障害を起こすとされている.
 次の5型に分類される.

@Minor causalgia:四肢遠位の感覚神経に加わった小外傷で発症する.
AMinor traumatic dystrophy:神経損傷を伴わない手足の打撲や捻挫などの軽度の外傷で発症する.
BShoulder-hand syndrome:頚や肩の外傷で発症したり,心筋梗塞や脳血管障害に続発する.
CMajor traumatic dystrophy:骨折など四肢の重篤な外傷に続発する.
DMajor causalgia:正中神経や尺骨神経などの混合神経幹損傷で発症する.
  X 線像では軟部組織の腫脹が明瞭で,皮質骨と骨稜の希薄化を認める(図10-20).

 10-19  10-20

治療


 温浴あるいは温冷交代浴の中で痛みを感じない範囲で指の自動運動を丹念に行う.薬物療法と
して短期間の副腎皮質ステロイド薬,交感神経遮断薬,自立神経調節薬の投与を試みる.
 星状神経ブロック,局所静脈内神経ブロックなどが行われる.
 ペインクリニックとの連携による治療が必要である.

   

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