≫肩こり
頚すじ,頚のつけ根から肩甲部の筋肉が重だるく張った感じとなり,
ときに鈍痛を伴う状態.
主観的にはきわめて不快な感覚で,あらゆる年齢層に認められるが,
若干女性に多い.訴えとしては非常に多く,
単なる疲労から重大な疾患の一症状までさまざまである.
疲労を通り越した症状がある場合に
頚肩腕症候群(くびかたうでしょうこうぐん)と診断される.
【症状と経過】
頚痛,肩こり,腕や手のしびれを訴える人は非常に多く,病気か
単なる疲労との区別が難しい場合もある.
レントゲン・MRIなどの検査で原因がはっきりしない肩(肩関節ではなく、
首の付け根あたり)の痛みに対して、包括的な診断名として頚肩腕症候群が
用いられている.
要するに、原因がわからない肩の痛みを総称して「頚肩腕症候群」と呼んでいます。
パソコンでキーを打ち続ける人,流れ作業で手を使う人,なで肩・巻き肩の
女性に多い.
胸郭出口症候群とよく似ているが,胸郭出口症候群では特有な疼痛誘発テスト
(ライトテスト)が陽性になる.
ライトテストは両肩を外転・挙上(手を上に持ち上げる)させたときに手指のしびれ
と
橈骨動脈の拍動が弱まることを確認するテス トである.
【病態】
上肢は肩甲骨につながっており,肩甲骨は肋骨の上に乗っかっている.
しかし骨としてのつながりは鎖骨のみで,肋骨の上に浮いている状態である.
僧帽筋をはじめとして,頚から肩甲骨に付いている筋肉が肩・腕の重みを
すべて支えている(図1-1).ゆえに肩・腕の重みはすべて頚にかかっている.
起立した姿勢では,腕の重みで肩甲骨が下垂して,神経も引っ張られる.
人が2本足で立ち,手をうようになった宿命として肩こりが起こりやすい
構造になっている(図1-2).
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図1−1 頚と腕のつながり
頚には重い腕がぶら下がっている。 |
図1−2 腕への神経
腕への神経は頚から出ている。
肩が下がると神経が引っ張られる。 |
【治療と対策】
@作業机と作業者の体との距離が遠すぎないように、なるべく作業机に
近づいて作業する.作業時に、正しい姿勢を維持することができれば、
頚肩腕への負担はかなり軽減されます。
A肘や手くびを台の上に置いて仕事ができるように工夫する。
これによって、腕の重みが首や肩に掛かるのを防ぎます。
パソコンでの入力作業などは、肘や手を乗せるパットがあると楽です。
Bこまめに休む工夫をする.
できれば1時間に1度、5〜10分位は休憩してください。休憩中に
簡単なストレッチを行うとより効果的になります。
C肩甲骨持ち上げや両腕挙上体操をよく行うことが重要である.
肩甲骨を持ち上げる運動というのは、ダンベル体操や
チューブエクササイズを参考にしてもらうと分かり易いと思います。
両腕の挙上というのは、分かりやすくいうと「背伸び」です。
この症候群は、頚肩腕をよく動かすことが改善のカギになります。
これまで
ほとんど動かしていなかった筋肉や靱帯を動かして、
柔軟性のある筋肉にしていけば、肩のコリや痛みがあったことなど、
忘れていられるようになるでしょう。
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