| 頚部脊椎症 | ||||||||||
| 【症状と経過】 中高年者が肩こりや頚の張り,痛み,手指のしびれを訴える場合には,頚椎の加齢変化である 頚部脊椎症によることが多い.頚を動かしたときに腕や手指の決まった部位にひびく痛みを感じ る.箸が使いにくい,字が書きにくいなどの手指の巧緻運動が障害される.以上は神経根の圧迫 による症状であるが,さらに歩行不安定などの脊髄圧迫症状が徐々に進行することもある. 【病態】 上下の頚椎椎体は椎間板で結合されているが,加齢により椎間板が狭くなり,前方,側方,後 方に骨棘ができる.後方にできた骨棘が増大すれば脊髄圧迫の原因となる(図1-3,6).頚椎では, 下位椎体側方に隆起している骨突起が上位椎体と接触して関節に似た結合(ルシュカ関節)をなし ている.この関節にも骨棘が形成され,神経の出口である椎間孔の前壁を狭くする(図1-4).さ らに椎間関節にできた骨棘は椎間孔の後壁を狭くする.椎間孔が狭くなると,神経根が圧迫され 腕や手指に放散する痛みや麻痺の原因となる(図1-5,6).第4/5 頚椎間では上腕外側,第5/6 頚 椎間では前腕橈側から母指,第6/7 頚椎間では中指,第7 頚椎/第1 胸椎間では小指にと,放散 する部位によって狭小化のレベルを特定できる.
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